トマト薬局薬剤師のひとりごと ⑪コレステロール

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トマト薬局の薬剤師がやっている事や感じている事をコラムにてゆるく連載していきます。

よろしくお願いします。

薬局薬剤師の仕事の中で患者さんの検査の結果を見せてもらい食生活等アドバイスを求められる事は日常業務です。医師も検査値に対してアドバイスをくれますが、忙しそうで質問が出来ないという患者さんも多いです。その点薬剤師は暇?ではないですが医師よりはゆっくりお時間取れますので是非疑問点などあれば聞いていただければ幸いです。

今回はコレステロールに関してです。コレステロールの数値は総コレステロール・LDLコレステロール(悪玉コレステロール)とHDLコレステロール(善玉コレステロール)があります。TG(中性脂肪)もありますが、今回は3つに絞っての話です。

〇LDLコレステロール(悪玉コレステロール)

LDLコレステロールに関しては数値が高いと血管の内側に脂をくっつけてしまうイメージです。結果として動脈硬化を引き起こして最悪の場合心筋梗塞や脳梗塞の原因になる場合があります。ただ現在ではLDLコレステロールを強力に抑える事が出来る良い薬がたくさんありますので、早めに薬を飲み始めればすぐに正常域まで下がる方がほとんどです。

〇HDLコレステロール(善玉コレステロール)

HDLコレステロールは善玉というくらいなので悪玉コレステロールが血管の内側にくっつけた脂を取り除くような効果があります。結果動脈硬化を抑えてくれます。患者さんからHDLコレステロールが低いから上げるにはどうしたら良いかと聞かれる事があります。青魚などを食べるようにお伝えする事が多いです。青魚食べた方が良いんですが、正直大きくは数値が上がらない印象です。HDLコレステロールに関しては遺伝的な要素が大きくて、あまり魚も食べないのに親子とも正常値を超えて高い人を良く見る事があります。長寿遺伝子なのでしょうね。

〇総コレステロール

総コレステロールが高いからといって全員が悲観する事はありません。特に女性の場合は女性ホルモンでコレステロール下げているので、閉経後は平均値が正常域より上になってしまいます。またHDLが高い方も総コレステロールは必然的に高くなるのでLDL/HDL比が問題なければ総コレステロールが多少高くても抗コレステロール薬は必要ないとも言われています。

〇LDL/HDL比

この項目も血液検査の業者によっては書かれている場合があります。今まで書いたようにコレステロールが高い事よりLDLとHDLのバランスで動脈硬化に繋がるので、この数値が低ければ問題ありません。ちなみに2.0以下なら良好1.5以下なら優秀だと思います。

あと循環器受診中の患者さんからコレステロール値高くないのにコレステロール薬飲まないといけないの?という質問を受ける事もあります。例えばカテーテルでステントを入れていたり心筋梗塞の既往があったりするとかなり低い数値を目標に抗コレステロール薬が処方される場合もあります。命に係わるリスク軽減に繋がりますので是非継続して服用いただければと思います。

トマト薬局の掲げている【薬と健康を通したあたたかいつながりを】にこのコラムが少しでもお役にたてれば幸いです。