トマト薬局薬剤師のひとりごと ⑯オーストライズドジェネリック

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トマト薬局の薬剤師がやっている事や感じている事をコラムにてゆるく連載していきます。

よろしくお願いします。

今やジェネリック医薬品(以下GE)が発売になると8割程度はGEに変更になります。成分は同じで新規GE発売品の価格が先発品の4~5割の価格ですのでGE選ばれる方が多いのも当然という気がします。

ただ稀にGEはどうしても嫌だと言う方もいらっしゃいます。過去にGE品に変更して副作用があったり効果が弱いと感じられた方や、知人にGEは良くないと聞いた方などが多いです。確かにGEは成分は国が先発品と同じと認めた物ですが、添加物が異なったり製造工程が全く一緒ではありませんので全く同じ物とは言い切れないと思います。(ちなみに私自身はGE品が存在する医薬品はGEを希望しています。)

そこで一つ知っていただきたい知識がオーストライズジェネリック(以下AG)の存在です。AGに関しては有効成分のみでなく添加物や製造工程も先発品と同じになります。また驚く事にAGの大部分は先発品と同じ会社の同じ工場のラインで製造させています。つまり先発品と全く同じ物を錠剤の刻印や包装のみ変更した物になります。これで価格はGEとほぼ同じですので個人的にAGを選ばない理由はないと思います。

このGEはAGと言って製造工場も同じ物ですと患者さんに説明させていただいてよくいただく質問が、何でそんな安い価格でメーカーが販売するのか?という質問です。理屈は先発品の売り上げがGE発売で2割になるくらいならAGで半額で売ってもメーカーは利益になるからです。薬は製造費より開発費が大きいので、特許期間中はメーカーが独占販売出来ます。特許期間が切れた薬の開発費はメーカーも回収済みという理由です。

トマト薬局ではGE選定時にAGが存在する物はAGを採用するようにしています。GEに心理的な抵抗がある方がいらっしゃいましたら是非この薬のAGはないですか?と質問いただけましたら幸いです。専門用語を話されて薬剤師はびっくりする事間違えなしです。(笑)

トマト薬局の掲げている【薬と健康を通したあたたかいつながりを】にこのコラムが少しでもお役にたてれば幸いです。