トマト薬局薬剤師のひとりごと① 血液検査 総蛋白

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トマト薬局の薬剤師がやっている事や感じている事をコラムにてゆるく連載していきます。

よろしくお願いします。

薬局薬剤師の仕事というと薬の調剤をしたり説明していると思われている方が多いんではないかと思います。

そういった仕事以外にも慢性疾患の患者さんでは、血液検査や尿検査の数値を見せていただく事も多いです。

 

高齢の患者さんにおいて血液検査を見せてもらって、基準値以内に入っていない項目で何が一番多いと思いますか?加齢による腎機能低下でクレアチニン値が上昇している人も多いですが。総蛋白が基準値以下の方が一番多い気がします。総蛋白は肝機能や腎機能が低下している人でも低下しますが、ほとんどはタンパク質の摂取量が少ない事が原因です。

ではタンパク質の摂取が少ないと何が問題なのでしょう?血液中の総蛋白が低下すると筋肉の原料が足らなくなり、最悪の場合筋肉量低下で寝たきりのフレイル状態になる可能性があります。そこまでにならなくても筋肉が体を支えているので腰痛や姿勢の悪化や疲れやすさなどにつながります。

患者さんとお話していて、なんとなく野菜がすごく体に良くて肉の食べすぎは体に毒だというイメージ持たれている方も多いなと感じます。血液検査で総蛋白低下の値が出ましたら、肉・魚・卵・乳製品・大豆などの高蛋白の食品を意識して摂りましょう。もし量が食べられないという方でしたら、比較的炭水化物が多い米・パン・麺類等の割合を減らして高蛋白の食品を増やすと良いと思います。

ただ自分で具体的にどの食品を増やすか決めないと元の食事に戻りやすくなります。毎朝牛乳やヨーグルトを食べる事や、週のうちに肉や魚の食べる曜日を決める。納豆を週に3パック食べる等具体的な目標をたてると良いと思います。

血液検査で総蛋白の数値が改善していれば嬉しいですね。

 

蛇足ですが愛犬が高齢になりフードを高齢犬用に変更しました。値段が高くなり何が違うか見てみたらカロリーは同じで成犬用のフードより蛋白質が増えていました。やはり高齢になる程蛋白質は必要なんだなと改めて納得しました。

トマト薬局の目標である【薬と健康を通した温かいつながりを】実現のためにこのコラムが少しでもお役にたてれば幸いです。

 

1日タンパク質推奨量 男性60g 女性50g

薬局薬剤師の独り言第一回血液検査の総蛋白について2