2024/02/28
トマト薬局の薬剤師がやっている事や感じている事をコラムにてゆるく連載していきます。
よろしくお願いします。
10年以上糖尿病で内服薬を服用させている患者さんで、初めて低血糖症状を経験させた患者さんがいらっしゃったのでお伝えさせていただきます。
大昔は糖尿病の内服薬と言えばSU剤(スルホニルウレア剤)がメインで低血糖症状は副作用としてよく起こっていました。現在は色々な糖尿病治療内服薬が販売させており、低血糖を起こす頻度は明らかに減っています。低血糖症状の経験がない患者さんだと症状が低血糖なのか分からない事もあるので注意が必要です。
その女性患者さんは最近HbA1cが7%以上になり、ご自分で野菜から食事を摂ったり食事量を減らしたりと努力をされて前回の検査結果ではHbA1cは6.7%と順調に下がっていました。特に朝食はあまり食べたくないという理由でお味噌汁で更に具も少なめにして以前に比べて量が減っていました。
今回の相談では1か月くらい前から午前中の体のしんどさがひどい。急に体が冷たくなったりする。朝食はあまり食べないが逆に昼食は以前より食べられる。昼以降に元気になるという事でした。ご本人は歳のせいかとか2か月程前に変更になった薬によるものかと心配されていました。
患者さんの処方薬には朝食直前にミチグリニドというグリニド系の即効型のインスリン分泌促進薬が処方させていました。食後の血糖の急な上昇を抑える目的で短時間のみインスリン分泌を目的にする薬です。グリニド系の薬は食事を摂らないときは休薬するなどしないと低血糖を起こすリスクがあります。結果としてミチグリニドの服用時を夕食直前に変更で午前中の体の怠さなどは現在は改善して来ています。
個人で薬の効き方や特徴的な副作用を全て把握は出来ないと思います。何か体調不良が続き薬を服用中の方でしたら、電話でも直接薬局に来ていただいても良いので御相談いただけましたら何かお役にたてる事もあるかと思います。気になる事は気軽に相談いただけますようお待ちしています。
トマト薬局の掲げている【薬と健康を通したあたたかいつながりを】にこのコラムが少しでもお役にたてれば幸いです。