トマト薬局薬剤師のひとりごと ⑳ステロイド外用薬

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トマト薬局の薬剤師がやっている事や感じている事をコラムにてゆるく連載していきます。

よろしくお願いします。

我々薬剤師が炎症を抑える効果の強いステロイド剤の説明をさせていただくと、怖い薬なので出来るだけ飲みたくないという患者さんからの声を聴く事があります。内服のステロイド剤に関しては自己免疫系の疾患などで免疫や炎症を強力に抑えます。代わる薬がない重要な薬ですが、大量を長期に使用した場合にはムーンフェイスや糖尿病や骨粗鬆症を発症する事があります。ただ飲み薬のステロイド剤も、突発性難聴の治療などで短期間使用する場合は胃腸障害程度で大きな副作用はほぼありません。外用のステロイド剤は更に副作用が少ないですが注意が必要なポイントもあります。

外用のステロイド剤は塗る部位により吸収率が異なります。具体的には、腕を1とすると頭皮3.5、ひたい6.5、頬13、わき3.6、背中1.7、腕外側0.83、陰部42、足首0.42、足の裏0.14といった割合です。ステロイド剤には強さがあります。吸収率が良い顔や陰部にはマイルドな効き目の物を使用し、それ以外の部分は強めのステロイド使用するなど使い分けが必要です。

漫然と使用しないようにしてください。炎症が収まるまで使用したら中止するようにしましょう。

一日1回から2回使用が基本になります。お風呂上りは使用されると良いです。

ステロイドの免疫抑制作用でニキビやおできなど感染症が悪化する場合もあります。感染症の炎症部には塗らないようにしましょう。

昔もらったステロイド剤のあまりが家の中に残ってる方も多いのではないかと思います。全く同じ部位で同じ症状なら以前の物使用されても良いと思いますが、部位や症状の変化で適切なステロイド剤が異なります。(ステロイド剤に抗生物質が含有されている外用剤もあります。)迷われた場合は医師や薬剤師に相談いただければ幸いです。

トマト薬局の掲げている【薬と健康を通したあたたかいつながりを】にこのコラムが少しでもお役にたてれば幸いです。